繁殖犬だったラブちゃん②
あの犬はどうしてるかな…。
そろそろ赤ちゃん産まれてるんじゃない?
でもあの犬って言うのも変よね。 ラブちゃんっていうのよくない?愛に飢えてる感じがしたし…。
なんて会話をしていた私達でしたが、しばらくしてホームセンターの人たちや、トリマーさんからある話を聞くようになります。
どうもあのブリーダーさんの所からキャバリア犬が何度も脱走しているらしい。 一度保護した家の居心地がよほど良かったんだろう。
ラブちゃんは私達と一緒にいたかったんだと確信しました。 しかし、彼女は繁殖犬。 これから沢山の子犬たちを産んで、ブリーダーさんの生活を支えていくんだろう。 そう考えると引き取ることはできませんでした。
そんなこんなでさらに7年後。 母と私はそのブリーダーさんに道端でばったり会うことができました。
すぐにあの時の犬は元気ですか?と聞きました。
すると、 そうそう、あの犬は歳をとって子供を産まなくなったんだよ。 良かったらあげるよ。
私達はその日のうちに、というかその足でラブちゃんを迎えに行きました。 ラブちゃんはずいぶん痩せていましたが、私達のことはやっぱり覚えていてくれたようでシッポを振って来てくれました。
ブリーダーさんの所から我が家への道すがらシッポを揺らし、母をちらちらと見ながら歩く様子は今でも忘れられません。
続きます